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DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

SYNCHRONICITY'17

今年で12回目の老舗サーキットフェス、SYNCHRONICITYへ行きました。

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スケジュールはこんな感じ。
年々規模が拡大していて、今年は開始が15時→12時に前倒し。体力が持つか不安でしたが、疲れよりも愉しみとワクワク感が勝ちましたね。

以下、各アーティスト雑感です。

・Ko Umehara @O-EAST 2nd
主催のお抱えDJ。私の知り合いの知り合いでもあったりします。
会場すぐのO-EASTは人がほとんどいないのですが、雰囲気に合わせてじわじわ上げていくスタイルはさすがベテランDJ。フェスの空気感を掴んで、いざスタート。

・RIDDIMATES @O-WEST
SYNCHRONICITYは毎回、スタートにブラス・ロックを持ってくるのが常。今回はRIDDIMATES。
楽しいのは当然として、もうちょっとお客さんが入り込める隙が音にあったらいいな、と思いました。

ササノマリイ @duo
小林うてなさん(D.A.N.のサポートでも活躍中)が参加しているという情報を聞いて、予定にはなかったですが急遽観ることに。
James Blakeの手法でRADWIMPSをやっているような…って、それすなわちillion?そんな感じの音でした。そういう音にうてなさんが加わってるのは逆に不思議。もっとサイケなものしかやらないと思ってました…。
あと、サポートメンバーのお一人がやっていた、スライム状の白いかたまりをビヨ〜ンと伸ばしてブヨブヨした音を出す機械(※語彙不足)がかなり気になりました。

OGRE YOU ASSHOLE @O-EAST
O-EASTの初っ端はいきなりのオウガ。最近、バンドのエンジニアさんがイベント時のサウンドチェックに時間が取れないことをTwitter上で嘆いていたので、それもあってのトップバッターなのかな…とも邪推。
セットリストは1曲目だけ分からず(こんな曲あったっけ?と思ってしまいました…分かる方教えて欲しいです…)。続く2曲目の「頭の体操」まではふわっとした感じでしたが、「フラッグ」で急転直下。中盤、出戸さんと馬渕さんのギターが轟音ポストロックばりに重なって炸裂した瞬間は、天界から冥界へと連れて行かれるかと思いました。そこから「見えないルール」、今回の馬渕ギター暴走タイムはストップ&ゴーを効かせて暴走→寸止め→暴走→寸止め→暴走、みたいな感じで、頭頂部を複数回撃たれた気分でした。
「フラッグ」「見えないルール」でギッタンギッタンにしたあとは、救いのような「ワイパー」で締めくくり。わずか5曲40分なのに、いろんな世界を見てしまったような気がします。改めて、音楽って面白い。オウガ、今回のベストアクトです。

・DYGL @O-WEST
以前、La Seraの来日公演ゲストで観たことがありますが、そのときとは全く違うバンドになってました。もう完全に「本場のUSガレージロックバンド」。アメリカと日本の往復で揉まれ、ストロークスのメンバーにプロデュースもしてもらい、しっかり育っている感じが見て取れました。観てるこちらも、力をもらえたなあ。
MCでも「調子はいかがですか?」と呼びかけていて、それって海外アーティストがよく言う「How are you doing?」の日本語訳ですよね?と思いました。DYGL、世界に通じる日本のロックバンドとしてこれから広く羽ばたいていきそうです。

・WONK @O-EAST 2nd
最近注目度の高いバンドですが、個人的には昨年出たアルバム『SPHERE』、あんまり好きじゃないんです。まんまジャズじゃんという感じで、それほど膨らんでないというか。なので今日も半分だけ、フロアのかなり後方で様子見。
結果、音源だとカチッと嵌り過ぎているところがライブだとフリーダムになっていて、わりと面白かったです。このまま実演型のバンドとして伸びていくのでしょうか?

・Nulbarich @duo
おそらく、この後のyahyelと並んで入場規制が厳しかったNulbarich。私も少し待たされました(おかげで、待機列のそばにあったコーヒー店で美味しいドーナツ買って食べることができましたが)。
観るたびにサポートメンバーが異なるNulbarich、今日はキーボードの女性がおらず、全体的に渋いメンズで固まってました。そのせいなのかは分かりませんが、「Spread Butter on My Bread」でのエグみがかなり効いてて良かったです。
WONK→Nulbarichと、最近話題のクロスオーバージャズのバンドを立て続けに観れたのは興味深かったです。

・フレンズ @o-nest
すごーい!きみたちはシティポップができるフレンズなんだね!たーのしー!
…はい、というわけで、フレンズです。いきなり「夜にダンス」でスタート、おかもとえみさんとひろせひろせさんの2人がお立ち台に乗って煽る煽る。その後も「塩と砂糖」で振り付け講座があったりするなど、どちらかというと”自由に楽しんでもらう”というより”強制参加型”の、J-ROCK的なライブのスタイル。従来、シティポップというとお客さんは自由に横揺れ〜みたいな感じでしたが、そこにJ-ROCK的なマナーを持ち込んできたのは新鮮でもあったし、私としては若干窮屈でもありました。

・Yogee New Waves @duo
フレンズを少し早めに切り上げたので、予定より多く4曲ほど聴けました。今日初めて聴いた新曲の「World Is Mine」(またこのタイトルを使うバンドが出てきてしまったか…)は、これまでのヨギーにはあまりなかったパンク色を前面に押し出した一曲。ちょっと意外でした。
新ベースの上野恒星さん、確かにちゃんと弾けてはいますが音が全くドライヴしないので、その上で各メンバーがあれこれプレイしても全部上滑りしてしまっている印象。このサウンドのままだったら、正直今後聴いていくのはツラいかな〜、と思ってしまいました。

・iri @o-nest
ステージでやるもんだ、と思っていたらフロア後方でのライブ。確かに声はSuperflyみたいでいいんですが、音は背中側にあるスピーカーから聞こえてきて違和感があるし、Awesome City Clubも観たかったので早めに切り上げて移動。次はちゃんとした環境で観たいです。

・Awesome City Club @duo
この日4/8が2年前、1stの『Awesome City Tracks』の発売日だったということもあってか、1stからの選曲が多かったです。
ただ、バンド全体の演奏はイマイチ元気がなかったような?外部スタッフを多く招いて作られた『〜Tracks 4』を経て、表現の幅は広がったもののバンドの音の連帯は少し弱くなっているように感じます。その分、atagiさんの情念とコーラスワークに大部分が依る「Cold & Dry」はすごく良かったし、沁みました。

ZAZEN BOYS @O-EAST
ライブは頻繁にやるものの、新作の製作には一向に入る気配のないZAZEN BOYS。長い模索期間の最中なのか、今日も「Friday Night」や「MABOROSHI IN MY BLOOD」、「IKASAMA LOVE」に「Sugar Man」と、一時期のライブではほとんど聴けなかった曲を多くプレイしていました。向井さんもあまりキーボードを弾かず、ギターが中心。新作は初期のギターロックに戻るのでしょうか?まだまだ読めません…。
このあと、HomecomingsやモーモールルギャバンのライブMCでもZAZEN BOYSの名前が出され、トリの渋さ知らズのライブにも(私は観れませんでしたが)向井さんがゲスト参加したらしく、この日後半の主役は間違いなくZAZEN BOYSになってました。

・STUTS @o-nest
生楽器はなく、たった一人なのにやたらと活きた音を鳴らしてくれるSTUTS。ヒップホップ系なのに実は超高学歴というのも好感が持てます。
iriのときとは逆で、STUTSはステージ上ではなくフロアでやっているのがしっくり来ました。これからも、世界中あらゆる場所で活きた音を鳴らしてほしいです。

・Homecomings @o-nest
ステージ上の佇まいが本当に好きなバンド。キラキラの電飾、ステキ女子×3名+妖精男子1名、そこにインディロックのサウンドが乗ればそれだけで完璧。今日は新曲「Play Yard Symphony」も披露され、次の展開への期待も持たせてくれました。
MCでGt.福富さんがテキトーなこと喋ってVo./Gt.畳野さんに冷たくあしらわれる毎度の流れも最高です。今日は福富さんがいきなり「ZAZEN BOYS観ましたか〜!?」とお客さんに尋ねて、その後、次の曲に行こうとしているメンバーを尻目に勝手にZAZENっぽいコードを弾いて困惑した畳野さんに怒られるという流れがありました。好きよ好きよもほどほどに!(笑)

モーモールルギャバン @duo
活動再開後は急に曲が真面目になってしまったのであまり聴いていなかったモーモールルギャバンですが、ライブで観ると曲が真面目になった分テクニックがバカテクになっていて、結局バカは変わっていなくて安心しました(笑)。ゲイリーの「シンクロニ…チチ」(と言って乳首を指差す)は本日の失笑王。あと、同時刻に別会場でやっていたNabowaのメンバーとゲイリーは同じコンビニでバイトをしていたことがあるそうです。これぞシンクロニシティ

Jojo Mayer & Nerve @O-WEST

SYNCHRONICITY史上初の海外アーティスト。音はミニマル…を通り越してかなり小さい。ドラムのテクがすごいのはわかりますが、迫力として伝わってきません。こんなんでいいのかな?と思って、実際ちょっと観ただけで離脱する人も多くて不安になりましたが、しばらく聴いていたら慣れてきてガッツリ踊れました。
TAICOCLUBとかだったらもっと良かったかも。

渋さ知らズオーケストラ @O-EAST
SYNCHRONICITYの締めはやはりこれ!というわけで、「本田工務店のテーマ」で一発はっちゃけて終了。
こういう「SYNCHRONICITYならでは」の部分と、新世代のアーティストがクロスオーバーして独特のイベントになっていく過程が本当に素晴らしいな、と改めて思いました。来年の開催も既に決まっているとのこと。楽しみです。

西荻ラバーズフェス2017

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桃井原っぱ公園という、西荻窪駅から10分強歩いた住宅街のど真ん中にある公園で行われたローカルフェスへ行きました。
音楽ライブのラインナップがカーネーション、outside yoshino、Sugar me、平賀さち枝と、これまでも気にはなっていましたがライブを観る機会の無かったアーティストが揃っていてしかも無料!ということで、オレンジトレインに乗っていざ西荻へ。

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お客さんには近隣の家族連れの方々も多く、荻窪ゆるキャラも現れたりしてのんびりした雰囲気(風と砂埃がすごくて、そこだけはサバイバル感ありましたが…笑)。

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メインステージは「喫茶ステージ」という名前だけあって、喫茶店の内装を模した装飾でした。
カーネーションがとても熱い演奏。サポートメンバー、黒猫チェルシーとカメラ=万年筆の方なんですね。ベテランと若い力が融合して、いい味出してました。

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出店も多く、出張古書店Supergrassの載っているOlive(懐かし!)を見つけたので、買っちゃいました。

カルチャーの受け入れに柔軟な土地の雰囲気を味わえた一日でした。

Manic Sheep w/OYA, Taiko Super Kicks @青山月見ル君想フ

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フジロックにも出演経験のある台湾のManic Sheepも楽しみでしたが、一番は先月ワンマンツアーを終えたばかりのOGRE YOU ASSHOLEが次のフェーズにどう踏み込むかを確認すること。

Taiko Super Kicksのあと、25分ほどの転換で出てきたオウガの面々。最初は久々(だと思われる)の「他人の夢」。先月のワンマンも充実していましたが、それでも表現しきれない部分はあったんだなー、と早くも実感。

その後は「なくした」「頭の体操」「かんたんな自由」といった最近作の曲から「タニシ」のような初期曲まで、キャリアをほぼ満遍なく辿るセットリスト。ただ『homely』からは1曲もなし。これは珍しいかも。

全体的に勝浦さんのドラムが、全身のバネを効かせたグルーヴィーなものに進化していました。「見えないルール」におけるラストの馬渕ギター炸裂タイムもものすごいスライド奏法を見せていたし、あれだけ突き詰めても技術的にまだ進化する余地あるのか!すごいぞオウガ!と、心の中で猛烈に褒め称える瞬間がたくさんありました。

その一方で、「夜の船」の前半がガタガタだったり、ラストの「ワイパー」では清水さんのアンプが飛んでしまったりと、ひとつのライブとしての完成度はあまり高くなかったです。まあ来日アーティストのゲストアクトですし、先月ワンマンであれだけぶっ飛んだライブやってまだ間もないので、これはやむなしかと。今後に期待です。

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Manic SheepはUKシューゲイザー/ポストロックがメインだけど、メロディラインや節回しに台湾らしさを覗きみることが出来て面白かったです。
こういう”土地柄が聴ける時間”、私は好きです。

Purity Ring @ Womb

最近なぜかベイシティローラーズ専門の呼び屋と化していたalive.muが突如として企てたPurity Ringの来日公演。
お客さんは場所柄なのか、東南アジア系の在京外国人が多かった気がします。普段からwombに遊びに行っていて、そこで本公演の情報も得たのでしょうか?

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会場の狭さからか、名物の電飾すだれはなし。それでも叩くと光るクリスタルと映像・照明で補い、音と光の黒魔術パーティをしっかり演出していました。

気に入ったのは後半、最近のグライムブームにも通じる重めのビートを使った2nd収録曲を立て続けに並べた場面。トラックメイカーのコリンはもともとヒップホップにも造旨が深いことで知られていますが、重めのサウンドをミーガンのチャイルディッシュな声と合わせることで、独特の強みを生み出していました。「Stranger Than Earth」は特に良かったです。

Explosions in the Sky @ Liquidroom

2日連続のリキッドルーム
Explosions in the Skyはフジで2回観ていますが、2回とも短時間しか観れていません(1回目はまだ存在をよく知らず前半は他のアクトを観ていて、2回目はレッチリ待機のため序盤しか観れず)。
ただ、それにも関わらず2回とも感動して泣いてしまうくらい良くて、「フルサイズで観たい!」と昨年のフジロック以降ずっと思っていました。今日はようやく巡ってきたチャンス!音響のいいフロアのど真ん中で、堪能させていただきました。


軽く日本語と英語で挨拶、そして「Here we go」の合図のあとは、ほぼノンストップ。展開も縦横無尽なので、30曲くらいやったように思ったし、逆に1曲しかやってないようにも思いました(実際は11曲)。この辺りは、Mogwaiらと共に時代を作ってきたベテランの芸かと。
最新作『The Wilderness』で見せた「エレクトロニカとの融合」がどこまでハマっているかが唯一の不安でしたが、ギター中心の旧曲とクロスするように並べられても違和感がなく、新機軸もあくまで過去からの地続きの表現であることが聴いて取れました。
ちなみに以下がセットリスト。☆がついているのが『The Wilderness』の楽曲です。


Wilderness ☆
Catastrophe and the Cure
Logic of a Dream ☆
Greet Death
First Breath After Coma
The Birth and Death of the Day
With Tired Eyes, Tired Minds, Tired Souls, We Slept
Colors in Space ☆
Six Days at the Bottom of the Ocean
Disintegration Anxiety ☆
The Only Moment We Were Alone


Explosions in the Skyの音は、破壊と再生、失意と奮起、苦痛と歓喜、冷たさと温もりなど、ヒトが進む道程にあるモノの全てを受け入れて、築き上げられているように思います。それゆえに、言葉はないのに圧倒的なリアリティがありました。だからこそ、「ポストロック」という枠に全く留まっていないし、ハイレベルな演奏にも”理解”と”共感”を持ち込める…そんなふうに感じます。
ラストの「The Only Moment We Were Alone」は、自分の人生の出来事が頭の中で走馬燈のように流れていって、気づいたら、今回もやっぱり涙…。そんなわけで、ブツンと演奏終わった瞬間は「自分、いま死んだ!」と思いました。良いことも悪いこともあったけど、最期にこんな音に包まれて死ねたのでいい人生でした。悔いはないです。ありがとうEITS。

The Wilderness [国内盤CD] (MGNF1040)

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Warpaint @ Liquidroom

LAの女子4人組バンド、Warpaintの東京公演に行ってきました。


サポートアクトはyahyel。昨年リリースされたアルバム『Flesh and Blood』はミニマルなグルーヴが冴える良作でしたが、ライブの技術はまだまだ、といったところ。特にドラムスが明らかにリズム外していたりしてしんどかったです。「自分たちもLA行きたい!」と言っていましたが、LAの前にスタジオ行ってしっかり練習積んでほしいところ。


20:30ごろ、Warpaintのライブがスタート。最近はセットリストをころころ変えている彼女たち、今日は何で始める?「Heads Up」?「Intro」からの「Keep It Healty」?いろいろ候補はありましたが、答えは「Bees」でした。

始まってすぐに思ったのは、ドラムの音の小ささ。最初のうちは「これでいいの?」と思いましたが、次第にこの音量でバンドの統率とフロアの掌握ができているように感じられました。

彼女たちらしいグルーヴが効いてくると、フロアも徐々に動き出します。今日はフロア後方で観ていましたが、ステージ向かって左側にいるお客さんたちのうごめきっぷりが若干気持ち悪くなるくらい良かったです笑。

Warpaintは世界の音楽シーンにおける立ち位置がいまいち謎なバンドですが、それは独特すぎる魅力を放っているからこそかな、と感じるライブでした。あと、ギターでシンセのような音を出す技術(「New Song」などに顕著)にはRed Hot Chili Peppersのジョン&ジョシュからの影響も感じられて、RHCPファンとしてはニヤリとしてしまう箇所でした。

HEADS UP

HEADS UP

James Blake @東京国際フォーラム

同日開催のHostess Club Weekenderと死ぬほど迷って、最終的に「長年観たかったけどなかなか観れなかった」のと「集中して観れる環境だから」という理由で選んだ、James Blake@東京国際フォーラム。Girl Band観たかったし、Pixiesも好きなんだけど、平行世界に身体までは持っていけないので、仕方ない。


セットリストは最近のものとほぼ同じ(日本公演では「Lindisfarne」を追加してカバー曲を1曲減)。このセットリストを完璧に作り込んでいる感じがしました。でも「Radio Silence」も聴きたかった。

http://www.setlist.fm/setlist/james-blake/2017/tokyo-international-forum-tokyo-japan-3f995af.html


冒頭から音の良さ、3D映像の綺麗さ、照明の美しさが素晴らしかったです。全てが立体的。
それほどハマれなかった最新作の曲も、ループマシンの使用を抑えることでバンドのアンサンブルと生音の良さをアピールする機能を果たしていました。特に「Timeless」と「Love Me In Whatever Way」が白眉。

中盤、「Forward」(Beyonceへの提供曲)と「I Need a Forest Fire」(Bon Iverとのコラボ作)を並べて演奏したのも面白かったです。女帝Beyonceはもちろん、Bon Iverにも立場的には及んでいないJBですが、この2組に信頼され、将来的に並び立つ実力を示すパフォーマンスだったかと。

全席指定のライブでどうなるか不安だった「I Hope My Life」と「Voyeur」のガチ踊りマッシュアップは、やはり”フロアで踊りたい!”と思うお客さんが多かったと思いますが、個人的には着席でも楽しめました。ものすごいビートの渦の中、Jamesが身を屈めて必死に鍵盤をなぞるように引き倒していたのもじっくり観れましたしね。このバッキバキタイムの直後に、ほぼ弾き語りの「The Colour of Anything」をしんみりと、綺麗な映像(一筆書きで鯨のような生き物を描いていた)を観ながら愉しめる、そのモードの切り替えも着座だったからしっくりきたような気がします。


ラストは「Retrograde」と「The Wilhelm Scream」、2ndと1stからの人気曲2連発。「Retrograde」ではループコーラスにお客さんの歓声が混じってしまい、ループの度に同じ歓声が聞こえるというちょっと不思議な感じに(笑)。「The Wilhelm Scream」終了後は大歓声、初めの頃は”Quiet…”を連発していたJamesも、アンコールで再登場したときにはその歓声の大きさに驚いていました。


アンコールは完全にひとりでの演奏。オーラス「Measurments」はコーラスを自動ループさせたあと、照明も落として真っ暗な中ひっそりと退場するという、いかにもJames Blakeらしい終わり方。でも、そんな「無」への道のりこそが美しいライブだったなー、としみじみ思いました。バンドとの美しいアンサンブルあり、照明や映像を駆使したハイスペックな表現あり、クラブのようなガチ上がりタイムもあり、それら全ての表現を100分かけて燃やし尽くして訪れた完璧な「無」には、圧倒的に尊い美しさがありました。

ザ・カラー・イン・エニシング

ザ・カラー・イン・エニシング

exPoP!!!! volume94 (yule etc.) @o-nest

毎度毎度甘い蜜を吸わせていただいてばかりいるexPoP!!!!。今回もタダで幅広い分野のアーティストをまるっと体験させて頂きました。

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今回の出演順はcaino→TENDOUJI→Lee&Small Mountains→yule→Qaijff。お客さんたちの間で注目が高かったのはTENDOUJIとyule。この2組のときはフロアがほぼいっぱい。Qaijffも固定ファンが多くて、ずっと前方に張り付いている熱のある方々がいました。


まあとにかく、yuleがすごかったです。スケールのある演奏なのにメンバー6人だけの聖域はきちんと守られているような、厳かさも感じる30分間。それでいて、観ているこちらの身体も揺らされて、単純に「楽しい!」と思えるビートとグルーヴもある。なんじゃこりゃ、、、

  • Setlist

(SE)塔の街/tale
Morgenrot
ゴーストタウン
Symbol
starry song
sleepless sleep
羊が眠る頃

特に良かったと思う曲は「starry song」と「羊が眠る頃」。「starry song」、コーラスとIwaoさんのマンドリンが綺麗すぎ。「羊が眠る頃」は、全力のシューゲイズサウンドに唖然。この2曲は鳥肌モノでした。

yuleのライブを観るのはこれで3回目なのですが、観るたびに急成長しています。これからどんどん存在が大きくなっていくと思うので、今のうちに近い場所で観ておきたいです。


他に良かったのはTENDOUJI。以前、O-EASTで行われたScramble Fesで観たときは正直内輪ノリ感が強くて最後まで観てられなかったのですが、今日は良い意味で「あれ!?」と思うくらい良くなってました。ネバヤンやTempalayなどとも異なる「パンキッシュな西海岸感」、開放的で気持ち良かったです。

あと、ROCK IN JAPANへの出演歴もあって注目していた3ピースピアノロックバンド・Qaijffでしたが、yuleのあとに観ると「表現の核」の無さが目立っていて、かなりしんどかったです。確かに技術はあるし魅せ方も上手、しかしただ一体感を煽って終わり。これに何の意味があるんだろう…?
まあRIJなんてそういう飼い慣らされた一体感を味わうためのバンドばかり出ているし、その枠をハミ出す存在になるのは難しい、ということでしょうか。

Porter Robinson & Madeon 「”Shelter” Live」 @zepp divercity Tokyo

2015年のSonic Mania、メインのマウンテンステージでプロディジーマリリン・マンソンがヘヴィに攻めまくる中、裏のソニックステージでまるで自分たちの世界の中で泳ぐかの如く奔放にプレイしていた、Porter RobinsonMadeonのふたり。
2016年、このふたりは意気投合し自分たちの世界を組み合わせ、「Shelter」というプロジェクトを造り上げます。

その後、この「Shelter」とそれぞれの楽曲を併せてプレイするライブツアーに乗り出したふたり。このツアーは「”Shelter” Live」と名づけられ、そして2017年のこの日、ついに日本に上陸しました。


・・・というのが、今日に至るまでの流れ。
結果的に、近いけど「個」のままだったふたりの世界がバチバチにぶつかり合う、熱いライブになりました。

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日本のアニメを取り入れたプロジェクトだけに、バックの映像はポリゴンやキャラクターなど、随所に日本発のセンスや技術を感じる部分がありました。
そこまでアニメ的表現には踏み込まなかった(権利の問題もある?)ですが、ふたりが共通して見てきたもの、感じてきたものを示すには十分なレベル。

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△エントランスには「Shelter」のアニメを製作したA-1 Picturesからの花もありました。中田ヤスタカさんからも。


ふたりに共通する部分、といえば、トラックメイカーであるだけでなく優れたプレイヤーでもあるということ。Madeonはシンセパッドと歌、Porter Robinsonシンセサイザーとドラムパッド(他にもありますが、目立つのはこれら)。ふたりの曲をほぼ交互にコントロールし合いながら演奏も行うのは難しい業だと思いますが(実際ややミスもありました)、ただのDJよりも遥かに活き活きした音像が生まれていた気がします。
特にアンコール、「Shelter」をポーターのシンセとマデオンの歌のみで演奏したシーンは、ふたりの個性と強みが最も露わになったシーンだと思います。


今回の「Shelter」プロジェクトで互いに刺激を受けたはずのふたりが、これからどういう音を生み出していくか。また、今回のアニメとのコラボのように、これまでのエレクトリック・ダンス・ミュージックが成し得なかった新しい表現をいかに獲得していくか。これからのふたりの世界の拡がりが楽しみです。

D.A.N. ”Timeless #2” @WWW X

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w/mndsgn

Zidane
SSWB
Ghana
Native Dancer
Dive (Re-edit)

新曲
Navy
Tempest
Time Machine

(en.) Pool (Re-edit)


#1にまして、更に時間の概念がすっとぶ「Timeless」な一夜でした。

1曲目の新曲は「ワンダーリング・スター」というフレーズが印象的なドープ・ナンバー。2曲目の新曲「Tempest」はメロウで長いけど掴んで離さない、D.A.N.らしい名曲の予感。先行で配信リリースされた「SSWB」と合わせて、新曲群はどれもランニングタイムが長い。しかしダレない。素晴らしいです