DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

SYNCHRONICITY '16 -After Hours-

最近走ってません。
「走るポップ・リスナー」としての立場危うし…?


今日は「SYNCHRONICITY '16 -After Hours-」に行ってきました。
SYNCHRONICITYは2011年に初参加して以降、ほぼ毎回行っているフェスティバル。なぜか毎回、個人的に丁度いい日程にスッポリはまってくれることもありますが、それ以上にこのフェスの「クロスオーバー感」が楽しくて、足を運んでいます。

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開場後、まず熊本地震復興支援Tシャツを購入(¥2,000)。
このTシャツ、地震が起こってから大分出身である主催者・-kikyu-代表の麻生さんがAfter Hoursのメンバーに相談を持ちかけたところ、出演バンドのメンバーが勤めている会社でプリントを受注してくれて、3日ほどで150枚のTシャツを作ることが出来たとのこと。
こういう「作ってきた繋がりを活かしたポジティブな取組」は、とてもSYNCHRONICITYらしい。

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今日のマイラインナップは、
New Action! DJ→Paellas→在日ファンク(少しだけ)→never young beach→Yogee New Waves→CICADA→group_inou(後半のみ)→D.A.N.→クラムボンthe band apart(少しだけ)→渋さ知らズオーケストラ


O-WESTでやっていたMONOやTHE NOVEMBERSも観たかったのですが、終始入場規制で観れず。観れた方々の中には「ずっとO-WESTにいた」という方も多かった。そのくらいの気合がなきゃ観れなかったんだな…。

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初っ端のworld's end girlfriend開演前からこの行列。


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NOVEMBERSは諦めて寿司食いました。シャリが旨かったです。


以下、アクト雑感。

・New Action! DJ (星原喜一郎)

昨年のless than TVに続くコラボレーション。
NA!というと”J-ROCKばかりかけるところ”というイメージがあったのですが、PAELLASの雰囲気に繋がるようにTHE 1975「Love Me」なんかもかけていて、印象変わりましたね。


・PAELLAS

完全に「日本のバンドのライブ」ではなかったですね。雰囲気はUKのインディロック。ファッションも、フロントマンが長袖のポロシャツをパンツにインしてるあたりがイアン・カーティスらしくて良い。
こういうリアルタイムで海外の音楽に接続できるバンドがいるのはイマっぽくて良いんですが、演奏技術がちょっと追いついてない感じはしたかな。特にベースとドラム・パーカスの技量の差がありすぎて、グルーヴに凸凹が目立った。上手くなれば、もっと多くの人を惹き込むバンドになるかも。


・never young beach

何度観ても、良いバンド。日常に溶け込みながらも、特別な、キラキラしたものを与えてくれる気がします。
今日は「ネバヤンのような多幸感のあるバンドって、現代だと割とオルタナだよなー」と思いながら観てました。最近の若い子たちって、生きる辛さを自分自身で背負い込んでしまって余裕がない。ゆえに最近のロックも、音にも歌詞にも隙があまりない、切迫した表現が多い。それらと比べると、ネバヤンも生きる辛さを抱えてはいるけれど、そのままではなく身近な幸福感に転換して表現する。人によっては辛さから目を背けた能天気な音楽に映るかもしれないけれど、そもそも幸福感って何もないところからは出てこないので、決して能天気なわけではないと思うのです、ネバヤンの音楽は。
…とまあ、ちょっと語りすぎました。要するに、ハッピーでゆとりある音楽っていいよ楽しいよ、ってことで。


・Yogee New Waves

 ネバヤンに続くBayonのバンド。このあとのD.A.N.もそうですが、Bayonは本当に良いバンドばかりを輩出してますね。
 東京インディーの代表格のひとつと言われることの多いヨギーですが、もう既に大物ロック・ミュージシャンの風格が出始めているように感じました。フロントマンの角館さんはインタビューでさも当たり前のように「武道館でやりたい」と言っていましたが、このまま進めば大丈夫!と思えるライヴでした。


・CICADA

 音源試聴してみたときの感覚とはだいぶ違う感じがしました。①ボーカルの木戸さんの声の強さを前面に出している、②かなりヒップホップベースのJ-POP感が強い、この2点が意外でした。
 将来「ノイタミナ」枠のアニメ主題歌のオファーとか受けてスマッシュヒットしそう。


group_inou

 後半のみ。とにかく1曲が短い。短い分エネルギーが凝縮されている。group_inouはエレクトロの名を借りたパンク・ミュージックだと思います。
 imaiさんの飯屋トークは今回も饒舌。今回は某ハンバーグチェーン(びっくりドン○ー?)でグラム数と価格をあべこべにして注文していたお父さんがいた、という話でしたが冷静に振り返ると「そんなに面白いか?」と思う(苦笑)。でもあの早口でまくし立てられるとなんか面白く感じちゃうんですよねー。話術においても速度は大事。


・D.A.N.

 メインステージのgroup_inouから間髪入れずに、サブステージでD.A.N.。主催の麻生さんは頻繁にD.A.N.を推していたのに、なぜこんな小さなステージ?DUOのほうがよくない?と思いましたが、よく考えるとステージのサイズは小さいけどフロアの大きさはメインステージのアーティストと同じなんですよね。これはこれで、期待の表れとも言えるステージ割りだったのかも。
 D.A.N.のライブはまだまだ粗っぽくて、「すげー!」と思うときもあれば「あれっ?」と思うときもあるのですが、今日は半々ぐらいだったかな。中盤のパートでかなりミニマルな曲をぶつけてきたのですが、まだこういう曲でフロアを掌握するほどのグルーヴは獲得できていないように感じました。その一方、「Ghana」や「Pool」のキラーチューン感は図抜けていて、シンプルに"良い曲を作るバンド"としての印象は高まりました。


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ライブペインティングが完成したのを見ると「ああ、SYNCHRONICITYに来たなー」と思います。名物。


来年はAfter Hoursとセットで2日開催とのこと。どんなフェスティバルになるのか、予測不能だけど、その分今からワクワクしています。