DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

フェス・シーズン総括

NANO-MUGEN FES.

とにかくマニックスが観れてよかったです。汗と涙でぐしゃぐしゃになりながら聴いたEverything Must GoとA Design For Life、一生忘れません。
ナノムゲン全体としては、旬のアーティストはそれほど出ず、キュレーターのアジカン後藤氏のお気に入り&お友達を集めました、という感じのラインナップ。それゆえ、やはりアジカンの誠実なファン(とってもJ-ROCK的な響き!)じゃないと全ては楽しめないと思いました。一回本気でフックアップしたいアーティストを強引に並べてもいいのではないでしょうか?今年だったらBon Iver→Arcade Fire→Kings Of LeonAsian Kung-Fu Generation、とか。この流れはさすがに恐れ多すぎて出来ないか。。。


Fuji Rock Festival

2日目のみ参加。自身初のフジロック
やはりロケーションが最高。「この大自然の中で、クラムボンが聴けるなんて!」とか、「この大自然の中で、深夜のクラブ体験が出来るなんて!」とか、なにをやっても「この大自然の中で…」が頭につく驚きに満ちあふれていました。
それにしても、やはり面倒なフェスです。ここに来れるのは、高い交通費・装備品費・チケット代を出せる経済力があり(そんなに大した額ではないですが、高校生の目線からしてみたら一つのフェスにこんなに金かけるのは異常なのでは)、なおかつマナーがしっかり守れて、さらに面倒な準備を抜かりなくこなせる人のみ。この時点でサマソニのお客さんは4分の1くらい振り落とされますね。参加するまでに様々な障壁がある分、独特の感動を生み出すフジロックは、たとえ音楽文化が衰退しきって、いろんなフェスが潰れまくっても、"最後の聖地"みたいな形で残っていくのではないでしょうか。まあ、そういう状況にはなって欲しくないものですが。。。


Summer Sonic

音楽バカとただのバカのための祭典、サマーソニック。今年は徹底的にラインナップを豪華にさせる方針を早めにブチ上げて、紆余曲折ありながらもなんとか方針をキープして最後までたどりついた、という印象。震災後、日本に来るのをためらうアーティストも多かったと思いますが、不可解なキャンセルはNe-YoとBlack Mountainくらい。クリマン担当者はどうやって各アーティストを説得したんでしょう。気になります。
結果として、RHCPのころにはマリンスタジアムがパンクするのではないかと思うくらいの人が集まった今年のサマソニ。rockin'on山崎編集長ではないですが、この2日間が残した事実こそが、今後に繋がっていくのでしょう。


FREEDOMMUNE ZERO

台風で中止。
東北復興支援イベントだったのに、東北のことよりも主宰・宇川氏のお財布事情のほうが不安になってしまうという皮肉(?)な結果に終わってしまいましたが、DOMMUNEの放送はその後も毎晩元気に続いていて一安心。復興支援はこれからも続けなくてはいけない、なのでまた諦めずに企画していただけることを期待しています。


Metamorphose

またもや台風で中止。
FREEDOMMUNEもMETAMORPHOSEも潰されてしまったのは、レイヴカルチャーがマスに向けてインパクトを放つ機会をダブルで失うという、大損失だったと思います。その分、来年は派手にやりたいところ。我々オーディエンスも、その時まで盛り上げていきますよ。


●neutral nation

Prefuse 73Boom Boom Satellites等、豪華なメンツだったにも関わらず、昨年よりも遥かに来場者が少なかった。。。またまた天気が怪しかったし、同日に大規模な原発デモがあったりでそちらに人が流れていってしまったように思うのですが、こちらは人が少ない分ごはんもお酒もトイレも一切並ばない、快適なフェスを体感することができました…って、それでいいのかニュートラルネイション…。
大トリのPrefuse 73が素晴らしいアクトだっただけに、もっと多くの人に観て欲しかったです。


京都音楽博覧会

日帰りで京都へ。本当に京都駅から程近い会場なので、京の雰囲気を思いっきり吸収しながら楽しめるフェスでした。
今年の音博はアコースティックがテーマと聞いていたので、各アクトじっくり楽しめるなーと思う半面、パンクバンドの10-FEETや、カラオケで歌うのが前提というイメージの石川さゆりさんなどは一体どうするのだろう?と、やや不安に思う部分もあり。
ただ結果的には、アコースティックとは言ってもアコギだけということにはならずキーボードやエレキギターも多少は使えたこともあり、出演者全員、充実のライブを見せてくれました。10-FEETはまるでコントのような関西人らしいステージで盛り上げてくれたし、石川さゆりさんは滅多に観られない楽器生演奏の中での歌唱。1コーラスごとに、お客さんがわーっ!すごーい!と沸いていました。個人的にも「転がる石」のアコースティックバージョンを生で聴けて、大いに満足。
ラストのくるりは、アコースティックなのにアリーナバンドのようなスケール感を放っていました。ここまで出来るの、他にはFoo Fightersくらいしか思い当たらない。「京都の大学生」や「バンドワゴン」といったここならでは楽曲も披露され、最後は出演者ほぼ全員(小田和正さんと石川さゆりさんはさっさと退席された模様。笑)で「リバー」。日が暮れて冷えてきた公園にほっこりとした空気を流し込む、良い演奏でした。
アーティスト自身が出演者をキュレートし、自身の故郷を開催地に選び、なおかつ自分たちをトリに据えるフェスなので、やはりNANO-MUGENと比較してしまう部分が私の中であったのですが、ざっくり分けるとNANO-MUGENは「見せつける」フェスで、京都音楽博覧会は「見てもらう」フェス。どっちが良いかは人それぞれではないでしょうか。私はどちらも好きです。


今年は夏フェス7本で終了(未遂2本含む)。来年は韓国のJISAN ROCK FESに行ってみたいです。そしてその翌年、現在最も世界で名高いフェス・Glastonburyに乗り込む予定。お金をためねば!