DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

SUMMER SONIC 2019 day2 Part.3 本命のRHCP編

Red Hot Chili Peppers(@Marine Stage,19:45〜21:00)

「RHCPを頭から観るには、Foalsをちょっと諦めないといけない?」なんて話も事前に出ていて、個人的にはウソでしょ今のRHCPならすんなり入れるでしょ〜と思っていたのですが、実際にマリンスタジアムに着くと入場待ちの長蛇の列が!
周りの話を聞いていると、昼間のJロック勢やRADWIMPSあたりを目当てに来た人、「去年はよくわからない洋楽ばっかりで全然良くなかったわ〜」と言っている人も、RHCPはきっちり観に来ている様子。RHCPファンとしては嬉しいことでしたが、それだったら他にも観て欲しいアクトいっぱいあったのにな?みんな名前の知れてるアーティストしか興味ないのか…と、ガッカリしてしまう一幕でもありました。

結局、開演ギリギリに入場してPAテントの横あたりの位置に着地。
ふと脳裏によぎるのは、前回来日であるフジロック2016でのライブ。あの時は『The Getaway』の楽曲を生で聴けることが嬉しかった半面、Josh Klinghofferのギターの音量があまりに小さかったり、Anthonyの調子もイマイチだったりで、フジロック20周年を祝うにはやや不完全な内容だったことは否めませんでした。さて、今回はどうか…?

オープナーは「Around The World」かと思っていましたが、安定の「Can't Stop」。これは万全。Joshのギターもしっかり音が出てます。
続く「Scar Tissue」の後、アンソニーとジョシュで何やら話し合う場面もありましたが、さらに続く「Dark Necessities」「Otherside」も特に問題はなさそうで、ここでようやく安心して観れるな!と確信しました(毎度毎度安心のレベルに達するのが遅いRHCPですが、それもそれで魅力ではあります)。

「Otherside」に続いて演奏されたのは「Hey」。この曲はエジプトのピラミッドでのライブでも特に印象に残った曲だったので、この日も演奏されて嬉しかったです。一定のドラムパターンとギターリフで淡々と進む曲ですが、それでこそアンソニーのボーカルが光る佳曲。ここ日本で聴けて本当に良かったです。

定番の「Dani California」のあと、やってきたのは"ギューン ギュギュッ ギュギュッ"の象徴的なギターリフ。え、うそ、「I Like Dirt」じゃん!今年のツアーでもほとんどやっていない楽曲を、ここで持ってくるなんて!
更に、「Go Robot」「Californication」を挟んで、1曲目がキャンストだったから無いと思っていた「Around The World」がいきなりの登場!これは驚きでした。終盤の時間になってのこの曲は、流れ的にかなり珍しいと思います。

今回のライブ、演奏的にはベテランらしい淡々としながらも魅せるプレイが繰り広げられたと思うのですが、その中でも突然予想外の楽曲が飛び出すのがユニークで、非常にバンドらしいと思いました。特にそれを可能にしているのは、柔軟なスタイルを身の上とするギタリスト・Josh Klinghofferのおかげ。彼だからこそできるRHCPのライブの集大成が、ここで体験できたのは嬉しかったです。
ただ、もうちょっと"熱狂的"な部分ももう少し見せて欲しかったかな、と思いました。自分のいた位置ではモッシュも起こらず、淡々と観るお客さんばかりで、正直"ロックのライブとしては、面白味に欠けるかも…?"と思った部分もややありました。時間も短かったし、リリースタイミングからは少しズレたタイミングでの来日だったので致し方なかったのかもしれませんが、もう少し"欲しい!"と思ってしまったのは確かです。

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Red Hot Chili Peppers