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DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

James Blake @東京国際フォーラム

同日開催のHostess Club Weekenderと死ぬほど迷って、最終的に「長年観たかったけどなかなか観れなかった」のと「集中して観れる環境だから」という理由で選んだ、James Blake@東京国際フォーラム。Girl Band観たかったし、Pixiesも好きなんだけど、平行世界に身体までは持っていけないので、仕方ない。


セットリストは最近のものとほぼ同じ(日本公演では「Lindisfarne」を追加してカバー曲を1曲減)。このセットリストを完璧に作り込んでいる感じがしました。でも「Radio Silence」も聴きたかった。

http://www.setlist.fm/setlist/james-blake/2017/tokyo-international-forum-tokyo-japan-3f995af.html


冒頭から音の良さ、3D映像の綺麗さ、照明の美しさが素晴らしかったです。全てが立体的。
それほどハマれなかった最新作の曲も、ループマシンの使用を抑えることでバンドのアンサンブルと生音の良さをアピールする機能を果たしていました。特に「Timeless」と「Love Me In Whatever Way」が白眉。

中盤、「Forward」(Beyonceへの提供曲)と「I Need a Forest Fire」(Bon Iverとのコラボ作)を並べて演奏したのも面白かったです。女帝Beyonceはもちろん、Bon Iverにも立場的には及んでいないJBですが、この2組に信頼され、将来的に並び立つ実力を示すパフォーマンスだったかと。

全席指定のライブでどうなるか不安だった「I Hope My Life」と「Voyeur」のガチ踊りマッシュアップは、やはり”フロアで踊りたい!”と思うお客さんが多かったと思いますが、個人的には着席でも楽しめました。ものすごいビートの渦の中、Jamesが身を屈めて必死に鍵盤をなぞるように引き倒していたのもじっくり観れましたしね。このバッキバキタイムの直後に、ほぼ弾き語りの「The Colour of Anything」をしんみりと、綺麗な映像(一筆書きで鯨のような生き物を描いていた)を観ながら愉しめる、そのモードの切り替えも着座だったからしっくりきたような気がします。


ラストは「Retrograde」と「The Wilhelm Scream」、2ndと1stからの人気曲2連発。「Retrograde」ではループコーラスにお客さんの歓声が混じってしまい、ループの度に同じ歓声が聞こえるというちょっと不思議な感じに(笑)。「The Wilhelm Scream」終了後は大歓声、初めの頃は”Quiet…”を連発していたJamesも、アンコールで再登場したときにはその歓声の大きさに驚いていました。


アンコールは完全にひとりでの演奏。オーラス「Measurments」はコーラスを自動ループさせたあと、照明も落として真っ暗な中ひっそりと退場するという、いかにもJames Blakeらしい終わり方。でも、そんな「無」への道のりこそが美しいライブだったなー、としみじみ思いました。バンドとの美しいアンサンブルあり、照明や映像を駆使したハイスペックな表現あり、クラブのようなガチ上がりタイムもあり、それら全ての表現を100分かけて燃やし尽くして訪れた完璧な「無」には、圧倒的に尊い美しさがありました。

ザ・カラー・イン・エニシング

ザ・カラー・イン・エニシング