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DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

OGRE YOU ASSHOLE @WWW X

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日曜でしたが仕事があったため、着いたのは開演ギリギリ。フロア右側最後方付近で観ました。

いきなり観覧位置を書いたのは、このライブはスピーカーを前方だけでなく後方両サイドにも増設した4チャンネル出音で、なおかつ各チャンネルに音を振り分けるサウンドコントロールがされていたので、観る場所によって印象がかなり異なると思われるためです。以下はあくまで「右側後方で観た人の感想」と捉えていただければ…。

客電が落ちると、メンバー登場…ではなく、今回のサウンドシステムの説明アナウンスが流れます。ドラムパターンをスピーカーごとに流したり、サンプルトラックの中でギターの音だけを回転させたりしていて、通常のライブの音響とは全く異なることを把握。そしてこのアナウンス、淡々とした語り口が微妙に昭和っぽくて、なんだかレトロフューチャーな雰囲気…。

説明が終わり、「長らくお待たせいたしました。オウガ・ユー・アスホールのライブを存分にお楽しみください」のアナウンスで遂に演奏開始。一曲目は最新EPの楽曲「寝つけない」。アナウンスの雰囲気を継いでか、冒頭はB面収録のterribly humid mix(歌はなく、人体のふしぎについての語りのみ)で始まりましたが、すぐに出戸さんの歌がカットイン。すでに早くも音像がヤバい。左右後方からも低音ブリブリの演奏が襲いかかってくるので、360度から音の針が突き刺さってくるような感覚。これは酔える…!
序盤は新曲3連発でしたが、お客さんたちもこの音にしっかり反応して、身体を揺らしまくります。前方に詰めていたお客さんが踊るので、後方にいた我々はだんだんと圧迫を受けることに(苦笑)。

新曲群のあとは、「夜の船」「ワイパー」「タニシ」「ヘッドライト」と、ここ最近ライブでよく演奏されている楽曲をプレイ。このあたりは、音響もわりと普通。
そこから「すべて大丈夫」「黒い窓」とワンマンならではの楽曲を挟み、「ムダがないって素晴らしい」「フェンスのない家」「フラッグ」「見えないルール」ラストに「ROPE long ver.」。全ての楽曲が昨年リリースのライブアルバム『workshop』に準拠したアレンジでの演奏で、ズバリ圧巻だったのはこのパート。
あのアルバムはオウガのライブにおけるPAの役割を示した一枚でしたが、今回もそのPAマジックを遺憾なく発揮(担当はやはり石原・佐々木・中村各氏でしょうか?)。オウガの演奏に要所要所でのディレイや飛び道具的なノイズを四方から加えて、『workshop』を聴いたときのぶっ飛び感をライブハウスのスケールで再現。
当然、初めての試みなので「見えないルール」のアウトロでのノイズ音が馬鹿デカすぎてバンドのグルーヴの妨げになったり、「ROPE」では〈まとめていく 人も自分も…〉のところでボーカルの声をぐるぐる回したところ遠いスピーカーからの声があまりよく聞こえなかったりと、一部でしっくりこないところもありました(場所によっては全然問題なかったかもしれませんが)。しかしそれでも、このパートは本当に「圧巻」の一言。ぶっ飛びました(実際、イッちゃってて行動がなんかおかしくなってたお客さんもいました笑)。

一般的にも「圧巻のライブをするバンド」としての認識があるオウガですが、『homely』以降の実践によって、その”圧巻さ”もある程度固まってきたように思います。それを記録したのが『workshop』であり、今回その内容を4チャンネルという極め付きの環境で実演したということは、今後に向けて一旦これまでのライブ表現にケリをつけて、きたるべき新アルバムの世界へと移っていこう…そんな意識が今回のライブにあったのかも?などと考えてしまいます。
アンコールで披露された「はじまりの感じ」は、まさにそんな印象を持って聴いていました。これからのオウガ、また楽しみです。あとWWW X、開店間もないのにいきなりチャレンジャーな企画をやってくれてありがとうございました!