DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

TOKYO M.A.P.S (day2)

J-WAVE×六本木ヒルズによるフリーフェス、2日目です。
今日は風もなく快晴。絶好の日和になりました。

今日も亀田誠治さんのキュレーションのもと、GLIM SPANKY、片平里菜、蓮沼執太×U-zhaan赤い公園、ペトロールズ、SOIL & "PIMP" SESSIONSの6組が出演。昨日もそうでしたが、亀田さんがプロデュースを担当したアーティストだけで揃えたわけではなく、あくまでも亀田さん自身の好奇心で集めたラインナップの模様。

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各アーティストのライブレポと写真は公式サイトに載ってるので、そちらを。
個人的に良かったと思うのはGLIM SPANKYと蓮沼執太×U-zhaan。ペトロールズとSOIL & "PIMP" SESSIONSも良かったですが、これはもう良くなることが予想されてたというか、「想像通りの楽しさ」だったので、あえて除外。
残り2組、片平里菜は「分かるけど、こういう淀みを掬うような歌を必要とする人は限られるよなあ」という感じ。赤い公園に関しては直近のアルバム曲を中心に攻めてましたが、以前はあった「ポップさをより引き立たせるポストロック感」がなくなってしまっていて、たぶんもうこの先聴くことはないだろうな・・・と正直、思ってしまいました。
まあ音楽の好みが100パーセント合う人なんていないので、1人の人間が選んだラインナップの中に自分とは合わないアーティストがいるのは当然。むしろ合う/合わないを自分自身の中で選定していくのも、酷だけど愉しかったです。

良かったアクトについて。
GLIM SPANKYは潔く5曲、ノンストップで演奏。佇まいも曲も、むちゃくちゃ格好良い。
最後は亀田プロデューサーをベーシストとして招いての「大人になったら」。亀田さんはGLIM SPANKYが売れる前、というかまだお客さんが一桁の頃からライブを観に来ていて、ずっと注目していたそうです。亀田さんのプロデューサーとしての眼力すごいな、と思うのと同時に、長野の田舎から出てきて、なかなか理解されることのなかった2人の夢や目標に共振してくれる存在としての絆も感じました。今日の「大人になったら」は、そんな"物語"の後押しもあって、更に力強く響いた気がします。

ああ こんなロックは知らない 要らない 聴かない君が
上手に世間を渡っていくけど
聴こえているかい この世の全ては
大人になったら 解るのかい

(「大人になったら」)


蓮沼執太×U-zhaan。とにかく演奏時と、喋ってる時の落差がひどい(笑)。
音は蓮沼さんのボーカル・キーボードとU-zhaanさんのタブラが絶妙に絡んで、もう会場の空気が原子レベルでうきうきするかのような、要素は少ないのに圧倒的な多幸感がありました。
が、曲間になるとU-zhaanの自虐+傍若無人ワールドが大展開。いきなり「タブラ、屋外合わないんだよね。亀田さん、なんで呼んだのかなあ?」と初っ端からライブの意義を全否定。チューニング時には「蓮沼くん、シの音ちょうだい(蓮沼さん、「Cの音」だと思って音を出す)違うよ、シ!なんだよその"音楽の教養あります"アピールは!」と相棒をけなし、遂にはゲストで呼んだ亀田誠治さんに対しても「今からループ作るんで、ちょっと黙っててください」・・・。
ただこれらの喋りも、トボけたキャラクターと超絶プレイのおかげでなんとなく許される。盛大に笑かせて頂きました。


TOKYO M.A.P.Sは今回で9回目。ただ、今日の締めだったソイルの社長、あと昨日のハマケン(在日ファンク)も言ってましたが、だんだんと都心の屋外でこういう音楽イベントを開催するのは難しくなってきているようです。
やはり気軽に「生の音楽」に触れることが出来る場はあったほうが良いので、様々な条件が厳しくなっていく中でもTOKYO M.A.P.Sを主催するJ-WAVE六本木ヒルズには頑張ってもらいたい。もちろん、イベントを継続していける良い環境を作るには、参加者自身の考えや意識も重要。私も出来る範囲で協力していきたいです。


あとは来年のプログラム・オーガナイザーが誰になるか。10周年ということで、オーガナイザーを置くとしたら相当ビッグな人物になるでしょうね。
個人的には山下達郎さんが良いのですが、達郎さんはJ-WAVEじゃなくTOKYO FM側の人だから無理か。J-WAVE関連だったら、クリス・ペプラーさんやジョン・カビラさんのようなナビゲーターにイベント・オーガナイズをしてもらうのも面白いかもしれませんね。色々想像は膨らみますが、こればっかりは開催発表の時期にならないと分からない。とにかく、今から楽しみです。