DO-MANNAKA de Alternative

走るポップ・リスナー、その魂のゆくゑ

サカナクション @幕張メッセ

「なぜ、サカナクションの音楽は多くの人に求められるのか?」
これが、いままでよく分からなかった。しかし、今日はじめてワンマンのライブに行ってみて、その問いの答えをしっかりと実感できました。


「常に先進的な音楽を鳴らしているから。」・・・ノー。
いや、それも確かに間違いではないのですが、それ以上に
「先進的な音楽に、人間らしい感性がきちんと乗っているから」
これが答えだと思います。


無機質と思われがちなテクノ/エレクトロ・ビーツが彼らの音の主軸ですが、リリックやメロディ、必ずサビで独特の盛り上がりを見せる楽曲構成等にメンバー、特に山口一郎さんのパーソナリティがにじみ出てくる。そこに含まれた感性は、(アンコールでも語られていましたが)聴く人の共感を呼ぶものになっている。その共感が、最高に気持ち良いダンス・ミュージックに昇華されていく・・・。


この「日常的・常人的な感性が、音楽によって昇華されていく」という感覚があるから、多くの人が彼らの音楽の下に集うのでしょう。そうでなかったら、こんなゴリゴリのエレクトリック・ミュージックで幕張メッセの9-11ホールなんて埋まりません。


「レベルの高い音楽で、共感を呼び起こす」・・・これがサカナクション独自の「ハイブリッド感」なのだと気づかされた一夜でした。上を目指していると、ついつい普通の、当たり前の感性を忘れがちになってしまうけれど、そういうところも大切に活かしながら進んでいかなきゃいけないな・・・というか、活かして進んでいったほうが絶対面白い。こういう発想はいままでなかったので、貴重な機会になりました。

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今回のサカナクション NF Records Launch Party幕張公演は明日もあります。まだチケット購入可能ということなので、観たい方は是非。